Prev / Next / /home/pochi/ChangeLog

ゼロ戦の価値[]

2012-06-07

ゼロ戦というキーワードで昔書いたエントリに辿りつく人が今でも結構いる。

ゼロ戦は優れた戦闘機ではなかった --> [2006-08-04-8]

ここでゼロ戦を酷評してしまってるんだけど、装甲を犠牲にしてでも、
やりたかったことを実現できているので名機なのかもなあ、と、
零戦よもやま物語、という本を読んで思った。

零戦よもやま物語

この本の中に、ゼロ戦の戦略的価値、という文章がある。
開戦直後に、

- なぜ米軍はフィリピンから台湾へ空襲しなかったのか?
- なぜ日本は台湾からフィリピンのクラーク飛行場空襲できたのか?

ということへの回答として、
日本にはゼロ戦があり、アメリカにはなかった、
ということを書いている。

具体的には以下の戦いなんだけど、

Wikipedia - フィリピンの戦い_(1941-1942年)

たしかに戦闘機の援護の有無で爆撃機の生存率はかなり違う。
ゼロ戦があったから援護可能で、作戦実行の決断ができた、ってことなのね。
装甲を犠牲にしてでも、航続力を欲しかった、というのは、
アウトレンジ戦法をやりたい、という点で一貫してはいたのだなあ。

負けたからと言って、やったことすべては否定しちゃいかんと思う。
もちろん逆に、勝ったからと言って、やったことすべてが良いわけでもない。
評価ってのは難しい。

追記)
引用する本を間違えてた。
最初に引用したのは以下の本ね。

祖父たちの零戦

permlink