Prev / Next / /home/pochi/ChangeLog

「ふくしまの話を聞こう」第1部 佐藤順一氏講演[原発]

2012-06-06

http://synodos.livedoor.biz/archives/1937874.html

郡山市の学習塾の講師の話。
福島に残っている人の声をちゃんとみんな読んで欲しい。
現場は誰もが頑張っている。

食品なんかも検査体制は他県に比べると比較的整っていますし、
福島県の出荷した食べ物の放射線量というのは、
福島県の公式サイトの「ふくしま新発売」というページで、
「○月から×月までに収穫された□の野菜」というふうに
検索語を打ち込んでやると、どこ産の野菜が何ベクレルとか、
全部出てくるんです。


今の福島県の人たちは、原発事故のいちばんの被害者で、
放射線をいちばん浴びる環境にいるわけです。
それで「避難したほうがいい」とか「避難するべきだ」と
言っている人もいるんですが、ハッキリ言ってそんなに
簡単に全員が避難できるわけはないんですね。


マスコミではやはりどちらかと言うと危機感を煽る意見を
報道している率が多いんですね。
全国紙もそうなんですが、新聞・テレビよりも
週刊誌や雑誌みたいなものはとくに、センセーショナルな
記事を書いて注目を浴びようとするところが少なからず
あると思うんですね。
先ほど触れた郡山市のアンケートの回答でも
「そういう報道に怒りを覚えます」という意見が多々出ているんです。


それはもう福島県民はかなり勉強していますから、
「なめんなよ」という話なんですよね(会場笑)。
去年なんかは本当に、勉強しないとどうなるかわからない
状況だったわけですから。
放射線に対する意識の高さという意味では、
当然福島県民がいちばん高いと思うんです。


ですから、こういうふうに「福島の人たちは、
何も知らされていないから暢気に暮らしているんだろう」と
言う人たちには腹が立ちますね。


でも、福島ではもう起きていますから、すでに。
すでに放射性物質がそこまで来ている状況で、
「これから先原発は必要か必要じゃないか」なんてことを
考えている場合ではないんですよ。
そんなことよりも、まずとにかく現実に存在する放射線を
どうするかという問題のみを今の福島県民は考えているわけです。


今は脱原発とか反・反原発とかいろいろな議論が出ていますけれど、
今の福島はすでにそういうフェイズではないので、
その辺の現実を理解してもらいたいな、と思うんです。
つまり、原発の是非のような議論のプロパガンダとして
あんまり福島を使わないでください、という気持ちが非常に大きいですね。
今はそれどころじゃない状況なので。

permlink